播磨灘を望む穏やかな播州の一角。
北に朝日山を仰ぎ、西に揖保川が滔々と流れ、作物は豊かに稔り、人々はのびやかに暮らす、かつて「福井荘(ふくいのしょう)」と呼ばれた荘園がありました。
現在の揖保郡太子町南部から姫路市勝原区、網干区、大津区にまたがる広大な地域で、魚吹津(うすきづ)や魚吹原(うすきはら)とも呼ばれました。
播州坂上(さかのうえ)の『盛徳寺』はおよそ850年前、平安時代末期の応保2年(1162)の創建で福井荘の発展に尽くされた文覚上人(もんがくしょうにん)の開基の寺と伝えられます。
小さな寺ですが、この地域では 一番古いお寺で、福井荘の政所でもありました。
往時をしのぶ「文覚上人像」と「文覚上人遺愛の石」を祀り、「文覚寺」の別名でも呼ばれています。
歳時記・お知らせ
花まつり
5年ぶりに皆で集っての花まつりを開催しました。
久しぶりの開催に、都山流尺八楽会大師範の改發旭山先生の尺八献奏で花を添えていただきました。
この後、何曲かなじみのある曲を演奏いただき楽しい時間を過ごさせていただきました。
尺八の音色に聞きほれる一時、ありがとうございました。
涅槃会
本日、涅槃会 ~お釈迦様のご命日~ です。お釈迦様を偲ぶとともに、被災された皆様に思いを馳せ1日も早い復興を願ってやみません。
迎春
旧年中はお世話になり有難うございました。
本年もよろしくお願いいたします。
網干は穏やかなお正月となりました。
成道会
お釈迦様のお悟りの日に合わせて修される成道会です。
こころの祭 姫路
「こころの祭 姫路」が開催されました。訪問者数こそコロナ前までは回復しませんでしたが、おしゃべり解禁となり賑やかさが戻ってまいりました。
こころの祭 姫路(告知)11月11日(土)午前10時~午後4時
「こころの祭 姫路」令和5年11月11日(土)午前10時~午後4時まで市内24か所にて開催されます。当寺も参加協力しています。お誘いあわせお出かけください。
「播州坂上(さかのうえ)の盛徳寺。平安末期から鎌倉最初期にかけて、現在の姫路市南西部の開発に尽力した文覚上人の開基したお寺です。本堂を開放し、当寺に祀る「文覚上人象」と「文覚上人遺愛の石」を公開。」(ガイドマップより)
だるま忌
今日は達磨(だるま)忌です。
片目を入れて願掛けし、成就したらもう片方の目を入れるダルマさん。
何としても正法を伝えたいと発願し、インドからはるばる中国の魏に渡り苦労して目的を達した達磨さん。
まさに願掛けのダルマさんの元となったのもうなずけます。
この絵は、色々あって亡くなったはずの達磨さんが、片方の履(履き物)だけを持ってインドに帰る様子を描いたもので、「隻履達磨図」といいます。
網代笠を背負い釣竿に片方の履をぶらさげて帰郷するあまり見かけない図柄のものです。
「笠は重し魏山の雪、履は香し竺地の花」とあり、行脚の趣きを味わいつつ旅を続ける達磨さんです。
お施餓鬼会
コロナ騒ぎの間、お施餓鬼会(おせがきえ)を他のご寺院様方はお呼びせず、お参りの方々も一斉に参集せずに一家ごと個別にご供養してきました。
今年は、コロナが5類に下がったのを機に対策はとりつつも4年ぶりに元の形に戻しました。12人の和尚様方をお呼びし荘厳な雰囲気での開催となりました。ちょうど日曜日と重なったこともあって本堂がいっぱいになるほど沢山の方にお参り頂きました。
これまで午後からの開催でしたが、近年の異常な暑さのため今年からの再開を機に午前のお勤めとさせていただきました。それでもこの日は冷房はかけていたにも関わらず大変な暑さとなりました。しかしながら皆様からは、お盆の先祖供養の集大成となる盆施餓鬼のお参りに来られたことを本当によかったとお喜びになられる声を沢山頂戴いたしました。本当にありがとうございました。
コロナが五類に下がったとはいえ、まだまだ安心はできません。又残暑の厳しいままですので、どうぞ気を付けてお過ごしください。
キンシバイ
梅雨の狭間。キンシバイが咲いています。
明日はどしゃ降りになるようです。皆さんお気をつけてお過ごしください。
花まつり
誕生仏に甘茶を灌ぐことから、難しい言葉で「灌仏会(かんぶつえ)」ともいいます。
何かわかりません
何かわかりませんが、満開でしたので・・・
クロモジの花
先代さんは「クロモジ」だと言っていましたが・・・
節分
年の節分は何故か2月2日という事です。私の記憶には2日に節分というのはありませんが、大変珍しいという事です。今年も108回の消災呪を読んでご祈祷いたしました。皆様の平穏な日常が取り戻せます様に。
先々住職
平成に改元される直前に亡くなった先々住。頂相(ちんそう)の御姿そのままに穏やかで慈愛に溢れた尼僧さんであったと聞いています。
近隣の関係寺院様に頼んで33回忌の法要を執り行う予定でしたが、このご時世とても出来る状態にありませんので当寺内だけでお経を上げ供養させていただきました。
シモツケソウが咲いています
まもなく梅雨の季節に入るかと思います。どうぞ気を付けてお過ごしください。
花まつり
今日は、ひと月遅れで花まつりです。
花まつりは、花が沢山咲いている時にお生まれになったお釈迦様を慶び天が甘露の雨を降らせたという故事に倣い、花御堂に祀った誕生仏に甘茶をかけてお祝いします。
コロナ騒ぎによりお参りの皆様をお呼びする事無く、寺の者だけで寂しく行いました。
どうか甘露の雨がこの騒ぎを洗い流して下さいます様に・・・。
成道会
今日は、お釈迦様がお悟りを開かれた日・・・成道会です。
掛け軸には、お釈迦様がその尊いみ教えを皆に伝えるべく山を下りるお姿が描かれています。
侘助
数年前、知り合いの方に一枝頂いて鹿沼土に挿し木にしていた侘助が一輪咲きました。
まだまだ小さい挿し木ですが立派な花を咲かせた侘助にびっくりです。
「こころの祭 姫路」
今日、「こころの祭 姫路」開催され参加協力しました。
沢山の方々にご来山頂きふれあいの一時を過ごさせて頂きました。皆さん熱心に文覚さんのお話しをお聞きくださいました。
有難うございました。
特別布教
本日、ご本山より派遣された巡教師様が花園法皇の御宸翰(天皇陛下のお手紙)を奉持され、み教えをお示し下さる特別布教が当寺にて開かれました。
この御宸翰は「往年の御宸翰」と呼ばれ、本山創立の根幹となるもので花園法皇の切なる願いがしたためられています。
改元の今年、こうして御宸翰を迎え、巡教師様の明るく分かり易いお話しを周辺のお寺様の檀信徒の皆様と共に拝聴させて頂く機会に恵まれた事は本当に有難く尊い事でした。
達磨忌
今日は、日本では願掛けのダルマさんで親しまれている禅宗初祖の達磨忌です。
画像の達磨像の賛は「ダルマさんが仏法を知っていた事は認めるが、会得していたとまでは認めないぞ(只許老胡知 不許老胡会)」といった意味の昔の禅籍の言葉ですが、昔は尊敬する祖師方をわざと悪し様に言う難しいお坊さんが沢山いた様ですね。
ホームページリニューアルのお知らせ
この度、ホームページをリニューアルいたしました。今後とも、禅宗 盛徳寺(文覚寺)をどうぞよろしくお願いいたします。
平成29年8月20日 ご詠歌、初披露です。
今日は、各家のご先祖様やそれに繋がる有縁のもの或いは無縁のもの、あらゆるものに感謝の誠を捧げご供養する「お施餓鬼(おせがき)」の法要を行いました。
それに先立って、ご詠歌の会員の皆様が、更なるご供養の為にとご詠歌の奉詠をしてくださいました。
当寺のご詠歌は、稽古を始めてまだ半年。それでも一生懸命稽古を重ね、今日を迎えました。
人前での初披露。いやがうえにも緊張されていた様子でしたが、奉詠が終わると安堵と感動で涙をこぼす一幕も。
聴いていてくださったお参りの方々も、いたく感動して感嘆のお声を沢山頂戴いたしました。
まだまだ素人。入門時のご詠歌を鈴鉦なしで2曲披露しましたが、頑張ろうという気持ちだけは誰よりも持っています。どうぞご詠歌、これからも宜しくお願い致します。
平成29年5月9日 モッコク植栽。
花まつりも終わりました。お集まり頂きお参り下さった皆様、有難うございました。
さて、写真の場所にはこれまで樹齢100年を超えると思われるカシ(樫)の木が植わっていました。ところが、だんだんと弱ってきてウロの状態となっており倒木の危険があったので残念ながら昨年暮れに切り倒していました。
おそらく明治の再興の時から当寺の営みをただひたすらに見守っていてくれていたであろうカシの木だっただけに、そこにポッカリと空いた景色を見ては申し訳なく感じていました。
そこにこの度、植木屋さんが良い木があったよと持って来て下さったのが、写真のモッコクです。カシと同じく常に翠をたたえ永く当寺を見守ってくれますように。
平成29年2月22日 ヤマガラと大根。もといジョウビタキ
隠居さんと畑作務で最後の大根を抜いて、耕していたら虫を狙ってかヤマガラジョウビタキ(※写真の小鳥を間違って覚えていました。ご指摘くださった方、有難うございました)やメジロなどの小鳥とヒヨドリが寄ってきました。
小鳥はかわいらしいのですが、ヒヨドリはお墓のお花をいたずらして散らかすので立ち悪くて困りものです。
作務を終えると、妻が大根をハリハリ漬けにしようと、抜いた大根を短冊に切って、鳥除けネットでがっちりガードして干していました。
干すといえば去年の暮れ、正月にと干していた柿が、ネットでガードしていたにも関わらずヒヨドリに侵入されて全滅させられ、今年は干し柿をあきらめた苦い思い出があります。
よもや大根までとは思いますが、いたずらしないでね。
平成29年2月10日 龍潭寺と方広寺です。
修行時代の仲間たちと、大河ドラマで今話題の浜松の井伊家菩提寺・龍潭寺さん(写真上)と大本山方広寺さん(写真下)に研修に参りました。
毎週楽しみにドラマを見ているので、この研修をとても楽しみにしていました(両寺とも盛徳寺と同じ臨済宗です)。
龍潭寺さんは、ご住職様が丁寧に全山ご案内下さりました。さすが井伊家の菩提寺だけあり立派なお寺でした。
開山堂や井伊家歴代の祀られているお堂もお参りさせて頂きました。お話を拝聴しながらドラマの人物とが相まって非常に印象に残りました。
ドラマの中の賑やかな印象と違い、静かな美しいお庭が本堂前にありました。
臨済宗方広寺派の大本山・方広寺さんでは、管長様に皆でご正見させて頂きました。102才というお年にもかかわらずご立派なお姿に有難く感動いたしました。
その後、ご案内下さった和尚様のもと拝観させて頂いたのですが、平地に建っている我が大本山妙心寺と違い、起伏の激しい山内に新鮮さを感じました。
ドラマ中、幼い主人公の禅堂での食事のシーンが印象に残っています。ここの禅堂で撮影されたとの事でした。臨済宗での食事は食堂(じきどう)で飯台を据え持鉢(じはつ・器)を並べて食べるのですが、同じ禅宗でも曹洞宗さんの食事の様に禅堂の単の縁に持鉢を並べての作中での食事の様子に何故と思っていました。実は大昔は曹洞宗さんと同じだったとの事。納得しきりです。
他にも色々と勉強となった有意義な研修でした。この様な研修をご用意下さった龍潭寺さん、方広寺さん、そして幹事さん、有難うございました。
平成28年6月13日 沙羅(サラ)が咲いています。
本格的に梅雨入りし気が滅入ります。熊本で被災された皆様には特に辛い思いをなさっておられると思います。
妙心寺派でも支援の輪が広がっている様です。一刻も早く立ち直られる事を願って止みません。
庭の沙羅が梅雨入りと同じ位に咲き始めました。
『平家物語』のイメージで「サラ」と書かずに、どうしてもこの様に漢字で「沙羅」と書きたくなります。
お釈迦様の入滅の時の沙羅双樹の故事と相まって、1日で落ちてしまう儚さから諸行無常の象徴でもありますが、インドの沙羅とは全くの別物です。どうやら日本への輸入時に名前を取り違えてしまった様です。
それはともかく、気が滅入っても辛い事があっても諸行無常の言葉通り常なる事はありません。良い時もあれば悪い時もある。前を向いて生きて行きましょう。
平成28年3月17日 今日は彼岸の入りです。
今日は、彼岸の入りです。うるう年なので例年より1日早い彼岸の入りとなりました。
ご存知かと思いますが、彼岸の中日は昼と夜の時間が一致し、お日様も真西に沈んでいきます。
そんな事から、私たちは、この世(此岸)とお悟りの世界(彼岸)が最も近づくと考え、ご先祖様や親しかった故人も身近に感じる事ができる素晴らしい感性を持っています。
春のお彼岸は、だんだん温かくなり多くの草木も芽吹き、生命の輝きを感じる季節です。
私の様に花粉症の方には憂鬱な季節でもありますが、それはさておき、春の生命の輝きを楽しみ自分の生きる力に換えていく事ができればいいなと思います。
写真の花は、ムラサキダイコンです。茶花に活け楽しむ事もできます。
平成28年1月15日 かき餅を作っています。
私が子供の頃は1月15日位までは「お正月」の気分がありましたが、今では世の中のスピードが速まっているためかお正月は三が日、長くて7日までの様な感じになっています。
さて、詳しく知りませんが、この地域ではお正月のお餅が乏しくなってきたら、味・色の付いた「のし餅」を作ってもう少しお正月の名残を惜しむ習わしがあるそうです。
先日、その「のし餅」を人から頂戴しました。少し切って焼いて食べたらたいへん美味しかったのですが、「かき餅」にして食べてみたいという話になり、妻が切って干しています。お正月気分はもう終わりですが、かき餅の楽しみはもう少し後までとっておきます。
平成27年11月11日 今年も参加「こころの祭 姫路」。
今年も盛会のうちに「こころの祭 姫路」終わりました。盛徳寺にご来場の皆様、有難うございました。
いつもの様に文覚上人と遺愛の石を公開した他、達磨さんをテーマに達磨像やお軸を並べお話し致しました。
そして今回は特別企画として登喜さんに「俳画表装作品」の展示をして頂きました。
いつもながらご来場の皆さんは熱心に話を聞かれ、また俳画の素晴らしい作品に一心に見入っておられました。
おかげさまで90名程の沢山の方がご来場下さいました。
またアドバイザーの網干地方史談会長さんが網干高校の地域の歴史学習の講師をつとめておられる関係で生徒さんらを引き連れてきてくださいました。生徒さん達も一生懸命メモを採り学習して次に回られました。私が高校生だった頃はあまり真面目に学習取り組んだ事がなかったので非常に感心しました。
いつも適切にサポートして下さる網干地方史談会長さん、そして俳画表装の力作を快く展示協力して下さった登喜さん、本当に有難うございました。
平成27年10月22日 魚吹神社 秋祭り 屋台大集合です。
秋晴れの下、宮の馬場(お旅所)に各村の屋台が大集合しました。
昨年のこの日は雨に降られ大変でした。今年は10月に入ってから快晴が続きますが、今日も男衆の熱気と相まってか暑いくらいです。
古代から続く福井荘(ふくいのしょう)の総宮でもあり象徴でもある魚吹八幡神社の例大祭です。
播州最大のこの祭りの伝統を守り且つ発展させ支えてきた民衆のエネルギーには圧倒されるばかりです。魚吹八幡神社を支えた熱き民衆の思いを、神社の梵鐘に刻銘した蒙山祖印禅師の伝えた歴史の光景は現在まで確実に受け継がれている様です。
平成27年10月13日 岡寺様の梵鐘、拓本です。
7月に上郡の岡寺様の梵鐘の銘が盛徳寺中興の蒙山祖印禅師によるものだという事を発見したと、少々興奮気味にお伝え致しましたが、今日は天気も良く風も少なかったのでその拓本を採らせて頂きました。
何しろ初めての拓本採りでしたのでモタモタしながら何枚かに及び1日かけての大仕事となってしまいました。
案の定、採れた拓本はムラだらけで、曲面の為かシワだらけののものとなってしまいました。それでも蒙山禅師の遺された貴重な銘文を採らせて頂けた達成感と充実感は相当なものでした。
この度は、騒々しく押しかけたにもかかわらず快く拓本を承諾して下さったばかりか、お忙しい中を1日手伝って下さったご住職や銘文の資料をお貸し下さった閑栖様、何かとお心遣いをして下さったご住職のご母堂様、本当に有難うございました。
平成27年7月23日 岡寺様で大発見です。
教区行事のお手伝いで赤穂郡上郡町の岡寺(おかでら)様にお伺いしたのですが、思いかけず大発見がありました。
岡寺様は、鎌倉時代から南北朝時代に活躍し建仁寺や南禅寺を歴住された五山僧雪村友梅禅師が開山され盤珪国師が中興された大変由緒のある古刹です。
鐘楼もあり雰囲気のある良いお寺で、今までも何度かお伺いした事がありましたが、梵鐘までじっくりと拝見させて頂くという事はありませんでした。それが、この度、境内でちょっと待っていた時、軍に供出された時に検査の為穿たれたと思われる五つ程の小さな穴の開いた梵鐘を痛々しいなと思いながら眺めていて、ふと記銘者の名前を見てみると、何と盛徳寺中興の蒙山さんのお名前である事に気が付きました。これは大発見と写真に収めさせて頂いた次第です。(UP画像では確認しにくいのですが・・・)
ここで蒙山さんのお名前に出会う事になるとは露にも思っていなかったので大変びっくり致しました。一旦供出された梵鐘が検査結果であるのか終戦の為であるのか分かりませんが鋳潰される事なく無事に元ある所に戻り、しかも現ご住職と仲良くさせて頂いているが為の奇跡ともいえる巡り合わせに感謝感激です。
(参照 蒙山祖印禅師)
平成27年7月12日 蛭ヶ小島と韮山反射炉です。
法務で静岡県沼津市に行きました。 近くに世界遺産に登録されたばかりの「明治日本の産業革命遺産」の一つ韮山反射炉と源頼朝公配流の地蛭ヶ小島があるということで、少し足を延ばして寄ってきました。
最初に韮山反射炉に行きました。少し遅い時間だったのですが、世界遺産登録後最初の日曜日だったのでまだまだ大勢の人で賑わっていました。実際に使われた反射炉で現存する唯一のものという事ですが、ボランティアの方の話にチラチラ耳を傾けながら江戸時代に作られたすごいものだという事だけは理解できました。開国した頃の日本人の危機意識と情熱は半端無く、日本の成長の原点に触れた思いがしました。
そしてもう一つ是非とも行きたかった所が蛭ヶ小島です。言わずと知れた鎌倉幕府初代将軍源頼朝公が流された所です。文覚上人も近くに流され頼朝公に義朝公のしゃれこうべを掲げ挙兵を促し、政治力をつけた原点とも言える場所です。蛭ヶ小島は狩野川の中洲の一つと言われていますが正確な場所は特定できないという事です。それでも文覚上人の行跡をわずかでも辿れた事は大きな喜びでもありました。
平成27年3月21日 室津で毘沙門天王ご祈祷です。
今日は春のお彼岸の中日です。多くのお寺さんではお施餓鬼を中心に各家の先祖供養の法要をされ、お参りに行かれた方も多かったのではないでしょうか。
私は近年、先祖供養の法要ではなく、室津見性寺様の毘沙門天王のご祈祷に出頭させて頂いています。
見性寺様は、およそ1000年前姫路書写山開祖の性空上人が開かれ、その後臨済宗に変わり、赤松氏と足利尊氏が北条討伐を議したこともあるという古刹です。毘沙門天王は、多くの経説を聞かれたといい多聞天王ともいわれ、仏法を護持する四天王にも列せられています。
見性寺様の毘沙門天王は、1000年前に室津の海中より夜々光輝を発し顕れたといい、クスノキの一木造りで国の重要文化財に指定されています。
見性寺の住職は、数日前から一人で壇信徒の皆様や世の中の幸せを祈り、祈祷太鼓を打ち鳴らし合わせて1000巻の般若心経を諷誦しています。住職は声がガラガラでほとんど声が出ない様な状況で、私は本当に頭が下がる思いです。そんな法要の満願の日に一緒に最後の般若心経を諷誦する機会に恵まれたことは本当に有難いことだと感じます。